法令・ガイドラインを制する者は受験を制す?かもしれない

公認心理師試験対策




お久しぶりの更新です。
(多忙につき、書き方を忘れるくらいに放置していました・・。)

この前の金曜日に第2回公認心理師国家試験の合格発表がありました。
46.4%というなかなか厳しい合格率でした。

以前、当サイトでも紹介しましたが、公認心理師と同様に途中で国家資格化された他の資格(ST、PSW)を参考に考えると、2回目の合格率低下はそれほど衝撃的ではありません。
しかし、昨年の試験を基準に試験対策をして悔しい思いをした方も多いのではないかと思います。

私も試験が終わってから問題に目を通しましたが、かなり難しかったです。
昨年の過去問を解くだけでは到底太刀打ちできるものではありませんでした。。。

問題を見ると、昨年以上にガイドライン、手引き・マニュアルなどに基づいた出題が多い印象でした。

国家試験である以上、正解についてしっかりとしたエビデンスがなければなりません。

では何がエビデンスになるか?

やはり、法令にくわて、国や国立の機関、関連学会が出しているガイドラインなどが適切なエビデンスとして扱われることになると思います
論文の場合は、国のプロジェクトや国立の研究機関によって行われたものはエビデンスになる可能性がありますが、一個人の論文は問題(解答)のエビデンスになる可能性は低いでしょう(というかないでしょう)。

例えば、問題34。

問34
学校における自殺予防教育について、最も適切なものを1つ
① プログラムは地域で共通のものを使用する。
② 学級づくりのできるだけ早い段階に実施する。
③ 目標は早期の問題認識及び援助希求的態度の育成である。
④ いのちは大切なものであるという正しい価値観を提供する。
⑤ 自殺のリスクを抱える児童生徒のプログラム参加は避ける。

これは、文部科学省が発行している子供に伝えたい自殺予防(学校における自殺予防教育導入の手引)からの出題です。
選択肢1〜5すべてについて手引きに記載があります。

続いて、問題42

問42
児童相談所の業務内容として、誤っているものを1つ選べ。
① 親権者の同意を得て特別養子縁組を成立させる。
② 必要に応じて家庭から子どもを話して一時保護をする。
③ 親権者の同意を得て児童福祉施設に子どもを入所させる。
④ 子どもに関する専門性を要する相談を受理し、援助を行う。
⑤ 市区町村における児童家庭相談への対応について必要な援助を行う。

これは、厚生労働省の「児童相談所運営指針」「市町村児童家庭相談援助指針」をもとに出題されています。

続いて、問題84

問84
脳損傷後に記憶障害を呈する者に対して、スケジュール管理のためのメモリノートの使用を勧めることがある。これに該当するリハビリテーション手法として、正しいものを1つ選べ。
① 環境調整
② 反復訓練
③ 外的代償法
④ 内的記憶戦略法
⑤ 領域特異的知識の学習

これは厚生労働省と国立障害者リハビリテーションセンターが出している「高次脳機能障害者支援の手引き(改訂第2版)」にも記載されている内容です。テキストにも乗っていますが。



これはほんの一部ですが、今年の試験は昨年の試験に比べ、“公認心理師が国家資格である”ということを感じさせるような出題傾向が強くなっている気がします。

言いかえれば、“公認心理師(国家資格)の性質をしっかり理解した人を使うよ”というメッセージを感じます。
これまでの経験や持っている資格は全く関係なく、心理じゃない人でもお国が決めた方向性を理解して、それを受け入れて働いてくれる人間は使うよと。
(国家資格の性質上仕方がないことで、決して不合格だった人の人間性やその人の心理臨床家としての能力を否定しているわけではないと思います)

少し話がそれましたが・・・
文部科学省および厚生労働省所管の法令、関連するガイドラインは要チェックです。

くわえて、国立の機関や関連学会などから出ているガイドライン、手引き・マニュアルも参考にしながら勉強することをオススメします。

特に、ブループリントの15〜22については、出題問題のエビデンスとしてこれらが用いられる可能性が高いと思います。

例えば、ブループリントの15「心理に関する支援」に“緩和ケア”というキーワードがあります。

このキーワードを抑えるにあたっては、日本医師会が作成している「緩和ケアガイドブック」や日本緩和医療学会による「緩和ケアチーム活動の手引き」などが参考になります。

16「健康・医療 に関する心理学」であげられているキーワード、“精神疾患”、“遺伝カウンセリング”、“がん”、“うつ”、“依存症”、“認知症”、“ひきこもり”などについても、全てガイドラインや支援の手引きなどがあります。

17以降も同様です。

第3回の試験に向けて勉強する方は、基礎知識に加え、法令、ガイドラインなどに目を通しておくと良いかもしれません!
ブループリント15〜22の小項目を確認し、「各キーワード  ガイドライン,手引き,or マニュアル」
(例)「合理的配慮 ガイドライン」で検索してみてください。

時間ができれば少しづつまとめて紹介したいと思います。
いつになるか分かりませんが・・・(^^;



ABOUTこの記事をかいた人

はじめまして、gumixと申します。
更新1回経験あり(もうすぐ2回目)の臨床心理士で、第1回公認心理師国家試験を受験予定です。
公認心理師受験予定の人たちと交流、情報共有できる場所を作りたいと思いブログを始めました!
なお、私もまだ公認心理師ではありませんので、現在みなさんに何かを教えられる立場にはありません。しばしば、「対策講座はしていないのですか?」という問い合わせを受けますが、その予定はありません。
ただ、色々と企画をしたり、コーディネートするのは好きなので、勉強会や交流などは積極的にやっていけたらと思っています^^
【私の経歴】
2003年大学入学(地方私立大)、2007年卒業→2007年修士課程入学(同上、臨床心理士指定校)、2009年修了→その後3年間、大学で助手として勤務→3年目の2011年に博士課程入学(地方国立、医学系)。在学中は学振特別研究員に採用される。フィールドは、主に神経内科、精神科領域。→博士課程修了後の2015年から1年半、大学でプロジェクト雇用の研究員として勤務。
その後、今の大学に採用され現在に至ります。臨床やったり研究しています。